1.編集局の構造と記者クラブ
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編集局の構造
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編集局の機構は概ね以下に示す構造である。
(論説は主に社説を担当する。論説委員会議は毎日正午前後に開かれ、その日のテーマを決め筆者を特定する。〈突発事項の際は版により異なることがある〉)
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記者クラブ
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記者クラブ制度は日本と韓国に特有な制度である。
本来は中央官庁や特別団体、国会、政党、経済団体、都道府県庁、市役所、警察などの公共機関の記者室を取材基地とする記者の親睦団体であるが、
現実には当該官庁等の会見等がクラブ加盟社(加盟記者)に限定されるケースも多い。
各記者クラブには幹事(2月交替で2社ずつが担当)が置かれており、クラブでの発表は全て幹事の了解に基づいて実施される。
幹事が発表を了解した場合これがクラブの黒板に書き出され、その内容については記者クラブ所属の記者は発表以前に記事にしないことになっている(黒板協定)。
2.編集局各取材部門の特色
新聞記者は、一度各取材部門に配属されると異動が殆どない(6.「記者の育成方法」参照)ため、各取材部門にはそれぞれ記者に特徴があり、
記者気質がある。主な取材部門の特色は概ね以下に示すとおりである。
朝日新聞は最近、各部制を廃止し、編集局を一体化、調査報道チームなどの名称で各リーダーの元、取材チームを作ってニュース取材に当たらせている。
各部のセクショナリズムを廃する意図だが、成果には疑問がある。
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政治部
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首相官邸、自民党の2つの記者クラブの7~8人を中心に、各官庁に1、2人ずつ配置され、遊軍記者、デスクを加えて、全国紙3紙(朝日・毎日・読売)は60~80人程度の規模。
政治家や派閥に密着して取材する記者が多く、自分が政治家になったような錯覚を起こして、派閥記者などと陰口を叩かれる記者も少なくない。
書く文章も硬く、硬派と呼ばれる(政治・経済・外報の各部は硬派、社会部を中心とした各部は軟派と呼ばれる)のもうなずけるような記者が多い。 誇り高い記者集団。
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経済部
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大蔵省記者クラブ(財政研究会)、日銀記者クラブ(金融記者会)の2つのクラブに5~6人、証券記者クラブ(兜クラブ)に4~5人、
その他の経済官庁、経済団体の記者クラブに1~2人ずつ、遊軍記者、デスクを含めて50~60人程度の構成。
各省庁の幹部、財界首脳との付き合いの中から、経済面のニュースを拾うが、最近では1面トップになる企業合併などの記事も少なくない。
証券不祥事、ゼネコン汚職などの情報は、企業首脳に深く食い込んでいる経済部の記者なら早い時期から知っている筈だが、第一報を書くのは決まって社会部の記者である。
企業の悪いニュースを書くと、人事、合併など経済マターのニュースが取れなくなるので、これらの情報を知っていても書かないし、社会部記者にも協力しないと言われている。
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社会部
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警視庁記者クラブ(七社会/産経,NHK等は別クラブ)、司法記者クラブ(司法記者会)、都庁記者クラブの3記者クラブに5~10人、各官庁に1~2人、遊軍記者30人程度、
都内支局記者10人程度、警察署担当(8方面に分れ、1方面に原則1人)、デスク10人、サブデスク5人程度の総勢110人規模の大世帯。
事件、事故など企業にとって都合の悪い事態が発生した場合に社会部記者が取材に駆けつける。
正義感と好奇心が最も強く、若い記者だけでなく「金をもうけることは悪だ。企業は、貧しい人を虐げ、莫大な利益を上げているから悪だ」と確信している記者が多い。
従って、企業にとっては最も扱いにくい、手強い相手となる。企業にとっては経済部は味方、社会部は敵とも言われ、対応には最も注意が必要である。
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国際部 (外報部)
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世界各地に特派員を出し、本社にも25人程度の受けの記者を擁している。
(外信部)外務省担当、デスクなどを含め、85人程度の陣容。世界の主要都市に総局、支局が置かれており、最重要拠点と位置づけられているのはワシントン総局である。
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地方部
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各県の県庁所在地に支局があり、地方都市に通信部(支局に格上げされ通信部支局長を置いているところもある)を置き、本社内にデスク機構(デスク8人、サブデスク10人程度)を置いている。
地方で発生したニュースは、支局記者または通信部記者が取材にあたる。
その地方で採用された地付の記者、地方の通信部要員として採用された記者(特に古手が多い)もいるが、大半は採用されてすぐに地方支局に配属された記者である。
それだけに、中には新聞記者風を吹かし、肩で風を切るようなタイプ、訳もわからず知ったかぶりをするタイプ、理解力に乏しく正義感だけやたらに強いタイプの記者なども存在し、場合によっては社会部記者よりも対応が難しい場合もある。
3.編集作業の流れ
新聞紙面の制作実務はデスクを中心として進められる。全国紙の場合、一般にデスク (各社とも1部につき4~5人程度)は14:00頃出社し前任者からの引継ぎを受けた後、
紙面の構成予定・調整の業務に取り掛かる。1日に3~4回デスク会議が開かれ、各部デスクによる1面、総合面の内容の調整が行われる。 この会議の調整役は当番の編集局次長が行う。
デスクの仕事の流れは概ね以下のとおりである。
朝刊
夕刊
4.原稿の流れ
編集局内部での原稿の流れは次のとおりである。
なお記事の見出しは記者が書くのではなく編成部によりつけられる。
5.新聞社間の協定
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降版協定
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AM01:15,PM01:15以降に起こった事件等はそれぞれ朝刊、夕刊には載せないという協定がある。
但し、重大事件等の場合にはこれは無視される。この協定を無視した場合には、当該社の編集局長が協定先他社に詫び状を出すことになっている。
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新聞交換
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全国紙5紙はその発行前に新聞を交換することになっている。 但し、拒否は可能であり、また、交換されるのは13版である。現在東京では行われていないが、名古屋、大阪等では行われている。
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報道協定
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報道協定は原則として誘拐事件の場合等にしか存在しない。
6.記者の育成方法
全国紙の場合、新聞記者は一般に短期間の入社後研修を経て地方に配属され(警察回り、支局)、3年から5年程度の地方勤務で適性を判断された後、本社の各部門に配置される。
一度配属されるとほとんどデスクなど中間管理職になるまで同じ部に所属し、まず異動はない。
特に硬派と呼ばれる政治、経済、外報の各部と軟派と呼ばれる社会部を中心とした各部間での異動はない。
そのため、「2.編集局各取材部門の特色」に示したような各取材部門の特徴が顕著になる。
記者の入社後の勤務の流れは概ね以下の通りである。
7.新聞記者の気質
参考資料として添付した「新聞記者の意識」の「ボツ記事への対応」に関するアンケート結果は留意するに値する。
すなわち、記事がボツになった場合には週刊誌等に情報提供をする記者が多く、また、自社内や関係先等から記事にしない様に依頼があってもこれにはこだわらずに記事にする傾向がある。
地方紙にしか取り上げられなかった事件や事故等が週刊誌で蒸し返される可能性がある(週刊誌にはこれらのネタを収集するシステムがある)。
また、週刊誌は新聞の記者クラブ記者とネットワークを持っており、ボツ記事の情報を得て記事にするケースもある。